えりたく夫婦の嫁。ハスラーで日本中を旅する毎日。旅とお酒と歌うことが大好き。 ・Twitter & Instagram: @erincology
最近は、ライター、ブロガー、webデザイナー、YouTuberなど、いわゆる“発信系”のバンライファーをネット上で目にすることが多くなってきました。
そんな中、”夫婦で変わった働き方をしながら日本全国をキャラバン生活するバンライファー”として、2019年11月28日放送のNHK総合「所さん!大変ですよ」にて大々的に紹介されていた、有明 正之(ありあけ・まさゆき)さん。
有明さんのように、物理的な仕事で収入を得ながら日本全国を旅できるバンライファーはとても珍しいのです。しかも、何かを移動販売している訳ではないので、商品の在庫を抱えることはありません。有明さんだからこそできる、「鉄塔解体」の仕事内容とは、一体何でしょう。
有明さんが旅をしながらできる仕事を創るまで大切にしていたことや、バンライフと仕事の楽しさなど、テレビでは語られなかったお話を伺ってきました。”普通じゃない”人生を選択し続けてきた、有明さんのお話は・・・聞けば聞くほど、おもしろい!
「日本全国を旅しながらでも、収入を得ることのできるのはどんな仕事なのか?」考えに考えたという有明さん。
もともとご夫婦共に、数々の山を登破してきたロッククライマーだった経験から「高いところが得意」な強みを生かし、”アマチュア無線用の鉄塔を解体する仕事”をはじめました。
ところで、アマチュア無線とは・・・?
アマチュア無線は1970年代〜1980年代に日本中で一大ブームとなり、「趣味の王様」と呼ばれていました。
アマチュア無線は何がおもしろいのかというと、「見ず知らずの遠くの人と交信ができる」ということ。
その魅力に取り憑かれた人たちは、なんと全国で100万人を突破。どれだけ遠くの人たちと交信できたか?!愛好家たちは、それを競い合っていたそうです。
より遠いところまで電波を飛ばすために、より高い位置にアンテナを設置できる「手づくり鉄塔キット」という商品まで登場。アマチュア無線にハマった人たちが、こぞって買い求め、個人宅の庭に高い高い鉄塔を建てました。
そして有明さんは、その鉄塔を解体しています。
有明さんの奥さま・木実さんもロッククライマー!かっこいい!
なぜ鉄塔を解体するのか?
それはその鉄塔が老朽化することで、アンテナの部分のいろんな部品が高いところから落ちてきてしまい、とても危ないからです。最近では、台風での被害も心配されるところ。
当時、趣味としてアマチュア無線をやっていた方々も「終活」を兼ねて、鉄塔解体ができる有明さんに依頼が殺到しています。なんと5年間で、約450本もの鉄塔を解体したそうです!
「アマチュア無線の仕事は、おもしろい」という有明さん。
移動生活であちこち行って、「この地域は、こういうとこなのか〜」「こういう人たちが暮らしてるのか〜」と、日本中のいろんな日常を観ることができます。
特に有明さんは、アマチュア無線の鉄塔が建っている個人宅に直接上がることになるため、縁側でお茶を飲みながらおじいちゃんの昔話を聞いたり、おばあちゃんの一人暮らしだと、ご飯が用意されたり「せっかくだから泊まっていきなさいよ」となったりとか、リアルに生活する人と触れ合えるのが魅力だと言います。
「仕事だけど、仕事自体も楽しいし、移動生活も楽しい。すごい変化があって楽しいので、言うことないですね。」と語る有明さんは、とにかく本当に楽しそう!
「面白いのはスタンプラリー感覚。行ってないところに行ってみたい。」という有明さんがバンライフに使用している車は、キャンピングカー仕様のスーパーロング・ハイエース。
広々としたハイエースで移動生活ができるからこそ、日本全国からの依頼に対応できるのです。
もし、どこかの業者に依頼すると、出張費も含めてかなりの高額になってしまいますが、有明さんの場合は出張無料で実現できてします。これは、バンライファーならではの強みですね!
1月中旬~5月中旬は「春の全国ツアー」。依頼があった土地を転々とするため、仕事をツアーに組み込みます。
夏の本州は暑いので、ご自宅のある北海道を拠点に、で道内の溜まった仕事を。そして、9月中旬~12月中旬は「秋の全国ツアー」。こうして春と秋のバンライフしやすい期間は東北から九州まで、依頼があった地域を目指して出発していくサイクルです。
ちなみに北海道のご自宅は、なんと有明さんの手づくりハウス!だけど家に滞在しているのは、1年の中でトータル2ヶ月ほどなのだそうです。
有明さんの大切にしているスピリッツとしては「好きなことをやりたい」ということ。
だけど、移動生活を続けていくには最低限のお金が必要になってきます。「仕事」というものを、人生の中の比率としてある程度考えないと生きていけない。仕事をしなければ、ずっと旅を続けることはできません。仕事のことを考えざるを得ない、そんな中で「仕事が面白いかどうかが大事」だと、有明さんは言います。
当時まだ旅と仕事の目処が立っていない頃から、コンピューターの画面に「移動生活まであと○日」と表示される設定にして、それを毎日見ていると、モチベーション上がり「あと3ヶ月か、無理だな・・・ちょっと真面目に考えてみよう」と思い立ったそうです。
キャンピングカーも欲しくて欲しくて、とりあえず先に購入!決して安い買い物ではないし、ローンの重さも感じるはず。
「自分が今まで生きてきたなかで換金できるものは、なんだろう?」と、真剣に考えた時期を経て手にした、理想的なライフスタイル。
有明さんの場合、ネットなど雑音も何もない山の中で考えていたからこそ、「自分の心の内を見ることができた」と教えてくれました。もし外だけを見て、自分が本当にやりたいことを忘れ、お金を手に入れることだけを考えていたら失敗してたかもしれない、と。
「趣味」「好き」「遊び」でチャレンジしてきたことが、どこかで全て活きている。
いざ「自分がマネタイズできるもの」を考える前に、お金がもらえる・もらえないに関係なく、思いっきり好きなことにチャレンジしてきた人生のベースがあるからこそ、有明さんは”仕事を創りながらバンライフを続ける”という夢を実現できたのだと思います。
思い返すと筆者である私も「文字を書くこと」が好きで、学生時代から書いては発信、書いては発信をしていました。それがwebライターとして仕事になるということは、当時の私からしてみれば考えてもみなかったこと。好きだからこそ、続けられる。収入も続くからこそ、いつでも旅に出られる。
もし、「バンライフをしながら好きな仕事をするということが理想」だと思っている方がいたら、ぜひこの機会に「自分の好きはなんだろう?」「自分の強み、できることはなんだろう?」と考えてみてはいかがでしょうか。
北海道、阿寒の森で開拓生活中。株式会社パイオニアラボ代表取締役。5年間で450本もの鉄塔を解体。ヒマラヤの難関ルートを世界で初めて攻略。
有明さんのようなバンのキャンピングカー車両をレンタルしたい方は、ぜひCarstayからご予約ください。
● BADEN(東京都中央区)
● ラミータ87(埼玉県川越市)
● 豊洲で借りるマティアス 〜Matias~(東京都江東区)
Carstayでは、キャンピングカーのシェアリング登録されている方を「ホルダー」、車中泊スポットを登録されている方を「ホスト」とお呼びしています。
ホルダーやホストの新規登録はいつでも受け付けており、専用ページから詳細のご確認や資料のダウンロードが可能です。
★キャンピングカーを所有されている方はこちら。
★車中泊スポットや体験アクティビティを登録される場合はこちら。
その他、周りにキャンピングカーや車中泊スポットをお持ちの方がいらっしゃればぜひご紹介・推薦ください。
ご相談事項がある場合と合わせて、問い合わせフォームからご連絡いただけます。
キャンピングカーや車中泊スポットのある方、Carstayに登録してみませんか?
お持ちの車両や場所のシェアをご検討されている方、ぜひサイトをご覧ください。
えりたく夫婦の嫁。ハスラーで日本中を旅する毎日。旅とお酒と歌うことが大好き。 ・Twitter & Instagram: @erincology