

キャンピングカーの事故は「ガソリンスタンド」で起きている?データでわかる給油時の落とし穴と予防策
キャンピングカーで旅をするとき、多くの方が緊張するのは高速道路や狭い山道での運転ではないでしょうか。
「大きな車だから、走行中の事故が心配」
「長距離運転で疲れたときが危なそう」
たしかにそのとおりなのですが、実際の事故データを見ると、意外な場所に落とし穴があることがわかります。それが、旅の途中で必ず立ち寄る「ガソリンスタンド」です。
この記事では、Carstayのプラットフォームで実際に発生した事故データをもとに、ガソリンスタンドでなぜ事故が起きるのか、そしてどう防げばよいのかをわかりやすく解説します。返却前の給油で「最後の最後にヒヤリ」としないために、出発前にぜひ読んでみてください。
事故の半数以上は「走行中」ではなく「敷地内」で起きている
Carstayが保険会社と共有している事故データ(2023年8月〜2026年5月)を分析すると、発生場所が特定できる事故のうち、半数以上が駐車場や店舗、ガソリンスタンドといった「敷地内」での事故でした。走行中の事故よりも多いのです。
スピードが出ていない場所での事故は軽微に思えるかもしれません。しかし実際には、対物賠償の平均支払額は約51万円にのぼります。敷地内には柱・看板・精算機・洗車機など「ぶつかると高くつく設備」が密集しているためです。
その中でも、ガソリンスタンドは特有のリスクが集中する場所です。実際に発生した事例を見てみましょう。
実際にあったガソリンスタンドでの事故事例
Carstayのプラットフォームで実際に発生した、ガソリンスタンドに関わる事故の一部です。
事例1:洗車機に接触 → 保険金合計366万円
ガソリンスタンドの洗車機にキャンピングカーが接触した事故では、相手への対物賠償が約276万円、車両の修理費が約90万円、合計約366万円の保険金支払いとなりました。
キャンピングカーは車高が高く、乗用車を前提とした洗車機や庇(ひさし)に干渉しやすい構造です。「洗車機の高さ制限を見落としていた」「入れると思った」が数百万円の事故につながります。
事例2:給油機器に接触 → 約42万円
給油設備に車体が接触した事故では、対物賠償が約42万円発生しています。給油レーンは幅が狭く、計量機や消火器ボックス、支柱などの障害物が車体のすぐ横に並びます。普段の車の感覚で寄せると、キャンピングカーでは接触してしまう距離です。
事例3:スタンド出口で縁石に接触 → 約30万円
給油を終えてスタンドから左折で出る際、内輪差で後輪が縁石に乗り上げて接触した事故です。対物・車両合わせて約30万円の支払いとなりました。
「給油が終わってホッとした瞬間」は、注意力が最も落ちるタイミングです。ホイールベースの長いキャンピングカーは内輪差も大きく、出口の切り返しは想像以上に膨らむ必要があります。
事例4:油種の入れ間違い(3件発生)
レギュラーガソリン車に軽油を入れてしまうなどの油種間違いも3件発生しています。走行不能になれば燃料の抜き取りや洗浄で数万円〜十数万円の費用がかかるうえ、入れ間違いは運転者の過失として保険の対象外となり、自己負担になるケースがあります。実際、3件のうち2件は保険を使わず自己負担での対応となりました。
なぜガソリンスタンドで事故が起きるのか
事例に共通するのは、「油断」と「慣れない車体」の掛け算です。
- 返却前・旅の終盤に立ち寄る場所である:満タン返却のための給油は旅の最後。疲れが溜まり、気も緩んでいます。
- 敷地が狭く、障害物が多い:計量機・支柱・洗車機・縁石が車体のすぐそばにあります。
- 車高・車幅・内輪差の感覚が乗用車と違う:数日間乗っても、狭所での取り回し感覚は身につききりません。
- 「いつもの給油」という無意識の行動:マイカーと同じ油種を反射的に選んでしまいがちです。
今日からできる5つの予防策
1. 給油は「時間に余裕があるうち」に済ませる
返却時間ギリギリの給油は、焦りから確認が雑になります。返却当日の朝や、前日の移動中に済ませておくのがおすすめです。
2. 油種は「車検証・給油口・出発時の説明」で三重確認
キャンピングカーはディーゼル(軽油)車も多く、マイカーと油種が違うことは珍しくありません。出発時にホルダーさんへ油種を確認し、給油前にも給油口付近の表示を必ず見る習慣をつけましょう。迷ったらその場でホルダーさんに連絡を。
3. 燃料残量に余裕を持つ。高速道路は特に早めの給油を
ガス欠が近づくと、「早くスタンドを見つけなければ」という焦りで運転の判断が散漫になります。高速道路ではガソリンスタンドの間隔が150km以上空く区間もあり、残量が半分を切ったら次のSA・PAで給油するくらいの余裕を持ちましょう。焦って慣れないスタンドに飛び込むこと自体が、事故のリスクを高めます。
4. 敷地内は徐行・切り返しは大回りを徹底
スタンドの出入りは、「大袈裟なくらい大回り」が正解です。内輪差で後輪が縁石や支柱に接触する事故が実際に起きています。上部の庇や看板への接触にも注意し、少しでも不安なら同乗者に降りて誘導してもらいましょう。
5. 迷ったら、少し高くても有人スタンドへ
セルフより数円高くても、有人スタンドならスタッフが油種を確認し、誘導もしてくれます。慣れない大きな車で、疲れているとき、初めての土地で。そんな条件が重なるキャンピングカー旅では、数百円の差額は「保険料」として十分に安い投資です。
まとめ:給油の数分間こそ、いちばん丁寧に
ガソリンスタンドでの事故は、スピードが出ていなくても数十万円〜数百万円の賠償につながることがあります。そして多くは、「返却前の給油でホッとした瞬間」「ガス欠を心配して焦った瞬間」に起きています。
- 給油は時間に余裕を持って、早めに
- 油種は必ず確認、迷ったらホルダーさんへ連絡
- 燃料は半分を切ったら給油、高速は特に早めに
- 敷地内は徐行・大回り、不安なら誘導を頼む
- 迷ったら有人スタンドを選ぶ
このポイントを押さえるだけで、旅の最後まで気持ちよく走りきれます。安全な給油で、素敵なバンライフをお楽しみください。
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